2014.0122
マルチな劇場
新橋演舞場は、ホテルから7~8分の所にあります。歌舞伎、新派、スーパー歌舞伎、ミュージカル、現代劇、新喜劇など多種多様な芝居が上演されています。12月下旬に『三婆』の公演を見てきました。
土曜日だからでしょうか、熟年カップル、おば様たち、母娘の姿が数多く見受けられました。


後方のオフィスビルと一体化した新橋演舞場の入口
新橋演舞場は、1922年、新橋芸妓協会によって設立されました。名前のとおり、演舞や歌舞を披露するための劇場が目的でした。昭和の始めに松竹㈱が興行を受け持つようになりますが、1945年(昭和20年)の東京大空襲で焼失します。その後再興されますが、1982年、自動車会社の新館ビルと一体化した新築の劇場に建替えられ、三階建て、客席1428席を持つ格式ある劇場として現在にいたっています。

きらびやかな緞帳が下がる舞台
新橋演舞場は、昨年4月に新しく建替えられた歌舞伎座が出来るまで、歌舞伎の常設劇場として3年間様々な演目が上演されてきました。しかしマルチな劇場として上演される芝居は多種にわたります。
従来から、新派の芝居が多く上演されてきました。劇団新派は125年の歴史を持つ名門です。新派の舞台は『婦系図』などの日本文学の古典ものが多く、日本人の機微、情緒、哀愁のようなものをおりまぜて観客へ感動を与える芝居を得意としています。今回、『三婆』では、二代目水谷八重子氏が新派のリーダーとして、元気に活躍されていました。
ロビーのお土産コーナーで面白いものをみつけました。ガチャポンに入った「歌舞伎ハンカチーフ」です。

「義経千本桜、鳥居前 忠信」のデザイン
一枚300円、サイズ27×27cm
演舞場でガチャポンとは、ユニークな取り合わせです。ガチャポンはお子様(?)向けの商品が多くありますが、新橋演舞場の新派ファンや歌舞伎ファンは、年代的に5~60代の女性が多いはずです。商品を選んだ新しい顧客層への試みでしょうか。
このガチャポンは6種類用意されています。いずれも人気のある演目が選ばれ、「弁慶」、「暫」などがあります。歌舞伎の特徴である隈取りや小道具がデザインされ、ちょっとした手土産に最適です。他に根付(ストラップ)もあります。
2月は、演劇で母親探しの喜劇時代物『「母をたずねて膝栗毛』が上演されます。3月はスーパー歌舞伎の上演予定です。
ぜひ、場内での幕間には、演舞場特製のお弁当を召し上がり、観劇にお出かけ下さい。ホームページは下記の通りです。